研究者支援
医療および医薬品に関する社会科学・人文科学的な調査・研究(医療科学)推進を目的として、若手研究者への積極的な支援を行っています。基本的な研究環境を提供するとともに、幅広い研究分野の研究者との交流の場を設けることによって、ネットワークの拡大を手助けします。医療科学研究所を巣立った「卒業生」たちは、それぞれの研究分野において、第一線の研究者として活躍しています。
医療科学研究所研究員
- 石垣 千秋(いしがき・ちあき)
東京大学大学院総合文化研究科 博士課程
現代社会において医療政策は重要な課題です。政策過程には、様々なアクターが理念や利害をめぐって関わり、その時々に異なる帰結を生み出していきます。このメカニズムを明らかにするのが社会科学の役割ですが、日本の医療政策についてはこれまで十分に取り組まれてきませんでした。特に従来注目されてこなかった、政策アクターとしての患者団体が、政策過程で果たしている役割について研究を進めたいと思います。
- 瀬戸山 陽子(せとやま・ようこ)
聖路加看護大学看護情報学 博士課程
近年の情報化時代、インターネットを始めとする様々なメディアから、医療の受け手である患者・市民が健康・医療情報を入手できるようになっています。しかし、人々がよりよい意思決定のために情報を活用できているかというと、情報を取捨選択できない、得たい情報が得られないといった様々な困難を生じています。私は、患者・市民が利用する健康・医療情報の質の担保や、情報活用側のヘルスリテラシーについて研究を進めています。また、人々の情報活用が健康アウトカムに及ぼす影響や、そのメカニズムについて、関心があります。
- 千葉理恵(ちば・りえ)
東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻精神看護学分野博士課程
精神保健領域では近年、欧米を中心として「リカバリー」という概念がパラダイムとなり、精神疾患をもつ人々がより主体となった医療やサービスを提供することの必要性が論じられると同時に、サービスも変化しつつあります。このような背景のもと、わが国の精神疾患をもつ人々が、地域社会の中で自己実現しながら生活を送ることを支援するための研究を行っていきたいと考えています。
- 中本龍市(なかもと・りゅういち)
京都大学大学院経済学研究科博士後期課程
世界的に新薬候補物質の不足している時代であると言われて長い年月が経ちました。このような背景から、近年、外部資源も用いた柔軟な成長戦略にシフトし、戦略的提携がさかんに用いられるようになり、国内企業においても戦略的提携を管理する体制が整備される重要な時期になっています。そこで、戦略的提携を管理するアクター、組織体制、専門化について、組織間関係の観点だけではなく、組織内部の観点からも組織的プロセスにアプローチしながら学術的・実務的にインプリケーションのある研究を行いたいと思います。
医療科学研究所卒業生
(五十音順, 2011年4月1日)