研究者支援

社会科学的手法による医療の研究推進を目的として、若手研究者への積極的な支援を行っています。基本的な研究環境を提供するとともに、幅広い研究分野の研究者との交流の場を設けることによって、ネットワークの拡大を手助けします。医療科学研究所を巣立った「卒業生」たちは、それぞれの研究分野において、第一線の研究者として活躍しています。
医療科学研究所研究員
- 井田 聡子(いだ・さとこ)
政策研究大学院大学 博士課程
近年の医薬品産業においては、新薬の開発をめぐる企業間の合併・買収、戦略的提携などが活発に行われています。医薬品産業におけるこのような組織間関係の変化は、企業の研究開発に様々な影響を及ぼしていると考えられますが、その影響は十分に明らかにされていません。そこで、過去に合併を行ったことがある製薬企業を対象に、合併前後の研究開発機能の変化を調査することで、合併がイノベーション・プロセスに与える影響を考察します。
- 大久保 豪(おおくぼ・すぐる)
東京大学大学院医学系研究科 博士課程3年
研究テーマ:医療機器・医療政策が障害者の生活に及ぼす影響
人工内耳などの医療機器の開発、障害者自立支援法の施行など障害者を取り巻く保健医療福祉の状況は大きく変わっています。こうした変化は、多くの障害者の生活をよりよくする一方で、時に不測の事態を引き起こします。私は、医療機器や医療政策が障害者の生活に及ぼす影響を明らかにすることで、よりよい機器開発、政策の策定につなげていきたいと考えています。
- 川村 顕(かわむら・あきら)
慶応義塾大学大学院経営管理研究科 非常勤講師
応用ミクロ経済学のフレームワークで医療問題を捉え、計量経済学の手法を用いて、各種統計データから実証的に医療問題を分析しています。特に、各経済主体がどのようなインセンティブを持って行動するかに関心を持っています。これまで、制度変更による経済主体のインセンティブ構造の変化が医療の需要量および供給量に与える影響について研究してきました。
- 辻 香織(つじ・かおり)
研究テーマ:ドラッグラグの現状と未承認薬のニーズ
ある国・地域では販売されている医薬品が、他の国・地域では承認されておらず、使用できない状況は「ドラッグラグ」と呼ばれます。1999年以降に米国、EU、日本のいずれかで承認された新医薬品(新しい有効成分を含む医薬品)を網羅的に対象とし、ドラッグラグの現状について3地域の比較研究を行っています。また、日本で承認されていない未承認薬の個人輸入の実態についても調査研究を行っています。
- 洪 賢秀(ほん・ひょんすう)
東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター公共政策研究分野 客員研究員
これまでは、韓国における生命倫理法の策定過程について研究してきました。今は、生殖補助医療を受けるために越境する人々の実態と諸問題の分析を文化人類学の立場からアプローチをしております。具体的には、アジアでは、はじめて包括的な生命倫理法を成立させた韓国社会を中心に、規制や経済格差の違いを利用した「医療ツアー」がどのような人的資源を利用して行なわれているのか、その実態を明らかにしたいと思っております。
医療科学研究所卒業生
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