プロジェクトのねらいと概要
ウェルビーイングという言葉は、学術だけでなく政府の方針や、職場、日々の生活のなかにも浸透しつつあり、人々が目指す状態として国内外で注目されている。ウェルビーイングは基本的に「良く生きる」という状態を指すが、これまでの研究では個人の幸福を超えて「場」としての最適な状態も含意することが示唆されている。街や職場、コミュニティなど、「場」としてのウェルビーイングを醸成する要素を検討することで、個々人の状態もより良いものになると考えられる。
そこで本プロジェクトは地域での活動がそこに暮らす住人、さらには訪れる住人にもたらすウェルビーイングに着目する。具体的には現代アートと自然環境の融合的な環境をもつ直島などが研究対象の一つである。本プロジェクトでは文化心理学、情報学、都市計画、社会疫学等の分野横断的・多角的アプローチを通じて、「場」としてのウェルビーイングを捉え、それらに寄与する要因を検討する。