公益財団法人 医療科学研究所

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医療科学フォーラム開催のご案内

公益財団法人医療科学研究所では、若手研究者の研究報告や、医研事業の成果発表を行う「医療科学フォーラム」を不定期に開催しております。
今回は、医研の研究助成対象者に研究報告を行っていただきます。以下に開催要項をご案内いたします。

<日時>
2026年4月20日(月)午後6:00~7:30

<報告>
「プライマリケアの質向上のための、『効果のない医療(no value care)』の測定」
宮脇敦士先生(筑波大学医学医療系社会医学准教授)

<抄録>
背景:プライマリケアにおける「無価値医療(効果のない医療)」の提供の実態および関連する医療提供者の特徴についての知見は限られている。無価値医療とは、特定の状況で患者にほとんど、または全く臨床的利益をもたらさない医療のことを指す。
方法:大規模診療所データベースを用い、10種類の無価値医療の提供実態を測定し、無価値医療を頻繁に提供する医師の特徴を調査した。2022年10月から2023年9月に単独診療医を受診した18歳以上の患者とその担当医師を分析した。主要アウトカムは、症例分布やその他の患者特性を考慮した上で、10の低価値指標を集約した、医師レベルの無価値医療の複合提供率(/100人の患者/1年間)とした。
結果:1019人のプライマリケア医(女性9.6%、平均年齢56.4歳)が治療した2,542,630人の患者(女性58.2%、平均年齢51.6歳)において、436,317件の無価値医療が特定された(100人の患者あたり17.2件)。これらの無価値医療のほぼ半分が、医師全体の約10%により提供されていた。症例分布と患者特性を調整後、60歳以上の医師は、40歳未満の医師よりも、年間で100人の患者につき2.1件多く無価値医療を提供していた。専門医資格を持たない医師は、総合内科専門医よりも100人の患者につき0.8件多く、患者数が多い(上位1/3)医師は患者数が少ない(下位1/3)医師よりも患者100人あたり2.3人多く、西日本の医師は、東日本の医師よりも患者100人あたり1.0人多く無価値医療を提供していた。
考察:本研究の結果は、無価値医療を大量に提供している一部の医師を対象とした政策介入の方が、すべての医師を一律にターゲットとする政策よりも効果的かつ効率的である可能性を示唆している。

※本研究報告の内容は以下の論文にて報告された。
Miyawaki A, Mafi JN, Abe K, et al. Primary care physician characteristics and low-value care provision in Japan. JAMA Health Forum. 2025;6(6):e251430. doi:10.1001/jamahealthforum.2025.1430

<参加お申し込み>
https://us06web.zoom.us/meeting/register/m7JTzORDTpiOU6Dx46PyXA
へお申し込みください。参加者には事前配布資料をお送りします。

<この件に関する問い合わせ先>
公益財団法人医療科学研究所事務局
担当:五十嵐、川村
電話:03-5563-1791
メール:jimukyoku@iken.org

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