医療科学フォーラム開催のご案内
公益財団法人医療科学研究所では、若手研究者の研究報告や、医研事業の成果発表を行う「医療科学フォーラム」を不定期に開催しております。
今回は、医研の研究助成対象者に研究報告を行っていただきます。以下に開催要項をご案内いたします。
<日時>
2026年5月26日(火)午後6:00~7:30
<報告>
「バーチャルリアリティ(VR)を用いた医学教育プログラムに関する多角的検討」
徳野純子先生(マギル大学ステインバーグセンター)
※2023年度医研研究助成対象
<抄録>
背景:従来のシミュレーション教育は、コストや日程調整などの面に限界がある。本研究では、重要な手技の一つである胸腔ドレーン挿入を例として、昨今医学教育に導入が進んでいる没入型バーチャルリアリティ(VR)シミュレーションの教育的有効性と、その使いやすさおよび認知負荷を検討した。
方法:胸腔ドレーン挿入経験の乏しい医学生30名を対象とした単施設評価者盲検ランダム化比較試験を実施した。全員がオンライン教材で事前学習を行い、介入群はこれに加えて2週間で計4回のVR訓練を受けた。主要評価項目は模擬患者モデルでの手技評価(Objective Structured Assessment of Technical Skills (OSATS))とし、知識、自己効力感、VRの使いやすさ(System Usability Scale, SUS)、認知負荷も測定した。データは中央値(四分位範囲)で示す。
結果:VR訓練時間合計中央値は36.5分であった。知識得点は全体で50%(40–67)から80%(73–93)へ有意に向上したが、群間差は認めなかった。VR群は対照群よりOSATSスコアが有意に高く〔46(42–50)vs 39(33–45), p=0.03〕、自己効力感も高かった〔4(4–5)vs 3(3–4), p=0.002〕。SUSは82.5(73.8–88.8)と高値で、内在的認知負荷3.7(1.8–6.1)、外在的認知負荷0.15(0–1.4)、学習関連認知負荷9.2(6.0–10)であった。
結論:VRシミュレーションは、胸腔ドレーン挿入における医学生の手技能力と自信を高められる可能性が示された。VRは高いユーザビリティを示し、過度な外在的負荷を伴わない受容性の高い手技教育手法として有用である。
<参加お申し込み>
以下のURLよりお申し込みください
https://us06web.zoom.us/meeting/register/se9Pt-rnSn2SatxmV-lSow
※登録後、Zoomから参加に関する情報の確認メールが届きます
※届かない場合、「迷惑メール」に振り分けられている可能性がありますので、そちらをご確認ください
※5月25日までにお申し込みの方には事前配布資料をお送りします
<この件に関する問い合わせ先>
公益財団法人医療科学研究所事務局
担当:五十嵐、川村
電話:03-5563-1791
メール:jimukyoku@iken.org